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20260724 農林水産委員会県内調査

  • 3 日前
  • 読了時間: 4分

1.備前県民局管内の水産業の概要確認

備前県民局にて管内の農林水産業の状況を確認。温暖な気候を活かした多様な農林水産業が展開されており、農業では水稲は県生産の44.9%、白菜やナス、レタスなどは県内生産の50%を超えています。またマスカット・オブ・アレキサンドリアやいちごについては約60%の生産量となっています。水産業では、瀬戸内海の恵みを活かしたカキ養殖や、ガザミなどの沿岸漁業・種苗生産が特徴となっています。説明後の質疑では、多面的直接支払制度の導入地区は多くあるが、高齢化や事務作業や活動の担い手不足に言及し今後の取り組みなどを質問しました。

備前県民局にて
備前県民局にて

2.児島湾締切堤防の管理及び国営事業の調査

児島湾締切堤防は、児島湾を締め切り、昭和34年に淡水湖である児島湖を形成するために建設されました。この事業の主な目的は、干拓地の塩害防止と約4,300haの農地の確保、そして周辺地域の浸水被害を軽減する洪水調節にあり、その状況と国営事業である農地防災事業を調査した。

現在、堤防の管理は国営児島湾沿岸農地防災事業の一環として行われており、老朽化した施設の改修や耐震補強が進められています。特に、近年の激甚化する豪雨災害や南海トラフ巨大地震への対策が急務となっており、排水機場の能力増強や堤防の補強工事が重点的に実施されています。受益面積:4,320ha(水田 4,292ha、畑 28ha)総事業費:260億円事業工期:令和元年~令和12年予定

児島湾締切堤防
児島湾締切堤防

3.林野火災跡地復旧の取組について調査

令和7年3月23日に岡山市南区飽浦地区から玉野市の一部にかけて発生した林野火災は焼失面積 287haという大規模災害となった。その後の状況や森林の復旧への取り組みを調査した。現地における復旧期間は6年を掲げており、事業費1,597百万円となっています。本年3月からは苗木の植栽が行われ、土砂流対防止対策として治山ダムの建設が始まり、現在基礎部分が完成しているとのこと。合わせて落石防止柵の設置も行われています。現地では多くの質問もあり、私からは保水能力の低下した山肌で、今般の大雨での被害はなかったのか、当時の状況を確認させていただいた。火災跡地は広範囲に及ぶがさらなる災害へ繋がらないように急ピッチに回復を目指してほしい。

未だに残る林野火災跡
未だに残る林野火災跡

4.邑久町漁協カキ冷凍荷さばき施設について調査

邑久町漁協を訪問し、カキ養殖の現状と新たな取り組みを調査した。牡蠣養殖業を中心とした持続可能な水産業で世界的に注目されている漁協です。いかだを使った「垂下式カキ養殖」において、2019年に世界で初めて国際認証「MSC認証(海のエコラベル)」を取得したことで知られています。

 さらに2026年には、全漁場を対象とした環境保全への取り組みが、環境省などの「自然共生サイト(日本最大級の海エリア)」に認定されました。 近年、高水温等の影響によるカキのへい死が深刻な課題となっているが、同漁協では最新の「カキ冷凍荷さばき施設(事業費 2.38億円 国1/2、県1/10、市1/10)」を導入し、経営の安定化を図っている。現段階では種付けは順調に終了しているとのこと。また、塩分濃度計測などを行い、海域の調査をしながらカキの生育を見守っているとのことでした。調査を通じ、環境変化に強い水産業への転換と、地域ブランド「瀬戸内かき」の持続可能な発展に向けた先進的な取組を確認した。

冷凍荷さばき場前にて
冷凍荷さばき場前にて

5.考察

  今回の調査を通じ、備前県民局管内における農林水産業は、豊かな自然の恩恵を享受する一方で、気候変動や施設の老朽化、担い手不足といった深刻な課題に直面していることが分かった。 児島湾締切堤防の耐震補強や排水能力の増強は、大規模災害から広大な農地と住民の生命を守るための生命線であり、国営事業による着実な整備が不可欠である。また、飽浦地区の林野火災跡地における治山対策は、二次災害防止の観点から極めて重要であり、早期の森林再生が待たれる。

 水産業においては、邑久町漁協のMSC認証取得や最新の冷凍荷さばき施設の導入に見られるように、環境保全と経済性を両立させた「攻めの水産業」への転換が印象的であった。

 今後は、これらの基盤整備や先進事例を維持・発展させるため、農業においては多面的機能支払制度の事務負担軽減や、次世代の担い手確保に向けた支援を一層強化し、安全・安心で持続可能な地域社会の構築にしっかりと繋げていくとして考察とする。


 
 
 

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